高橋拓矢先生の論文がBiomedical Journalに掲載されました。
高橋拓矢先生の論文がBiomedical Journalに掲載されました。心よりお祝い申し上げます。
筆頭著者コメント
本総説では、全身性強皮症(systemic sclerosis; SSc)の病態におけるplasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)の役割に焦点を当てました。PAI-1は線維化の進展のみならず、血管障害や細胞老化の維持にも深く関与することが近年明らかになっています。SSc患者や実験モデルでPAI-1の発現上昇が確認されており、uPA–uPAR–PAI-1軸は疾患進展の中核的メカニズムのひとつと考えられます。さらに、PAI-1阻害薬は線維化や血管障害の改善に加え、老化細胞の除去を促す可能性も示唆されており、疾患修飾的治療の新たな選択肢となり得ます。本総説では、PAI-1を介したSScの病態形成メカニズムを整理し、その治療標的としての可能性を示しました。
Plasminogen Activator Inhibitor-1 in Systemic Sclerosis: A Nexus of Fibrosis, Vasculopathy, and Senescence
Takuya Takahashi, Takehiro Takahashi, Yoshihide Asano
Biomed J. 2025 Aug 15:100906.
doi: 10.1016/j.bj.2025.100906. Epub ahead of print.
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40819722/