RECRUIT 後期研修・専攻医募集の
ご案内

東北大学病院皮膚科の後期研修の特徴は、多彩で豊富な症例、ユニークな診療体制、独自の学習システムから、皮膚科医としてのスキル、チーム医療の重要性、皮膚科学の魅力を学びます。

2025年度募集要項

募集定員 12名
選考方法 書類審査・面接
備考 大学院への進学について、また進学の時期については、入局後に検討頂く形になります。

応募方法

  • 専攻医プログラムに応募をされたら、以下のページより書類(応募申請書と履歴書)をダウンロードし、医師免許証のコピー1通、医学部卒業証明書1通と併せて、できるだけ早く医局に送付ください。

書類ダウンロードはこちら

PROGRAM 東北大学病院皮膚科研修プログラム 2023年度

専門医研修の教育ポリシー

東北大学病院皮膚科研修プログラムでは、所定の皮膚科研修を修了し所定の試験に合格した段階で、皮膚科専門医として信頼され安全で標準的な医療を国民に提供できる充分な知識と技術を獲得できることを目標とする。また、医師としての全般的な基本能力を基盤に、皮膚疾患の高度な専門的知識・治療技能を修得し、関連領域に関する広い視野をもって診療内容を高めつつ、地域医療に貢献する人材となることを理念・使命とする。そのために、皮膚科の進歩に積極的に携わり、患者と医師との共同作業としての医療の推進に努める。また、日進月歩の医学の発展に最前線で対応できるような素養と適応能力を医学者として習得することに努める。医師として、皮膚科専門医として、また医学者として医の倫理の確立に努め、医療情報の開示や、先進医療の提供など社会的要望に応えられる人材となるよう研修プログラムを制定している。特に、東北大学病院皮膚科研修プログラムでは、2011年の震災から復興しつつある被災地域を広く診療支援地域としていることが特徴であり、復興しつつある医療体制に幅広く臨機応変に対応し、更なる医療の発展に寄与する医療人・医学者を育成することを使命としている。

プログラムの概要

本プログラムは東北大学病院皮膚科を研修基幹施設として、独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科、仙台市立病院皮膚科、日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科、独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科、東北医科薬科大学病院皮膚科、気仙沼市立病院皮膚科、日本赤十字社石巻赤十字病院皮膚科、大崎市民病院皮膚科、みやぎ県南中核病院皮膚科、九州大学病院皮膚科、東京大学医学部附属病院皮膚科、帝京大学医学部附属病院を研修連携施設として、また医療法人徳洲会仙台徳洲会病院皮膚科、登米市立登米市民病院皮膚科、医療法人財団明理会イムス明理会仙台総合病院皮膚科、刈田総合病院皮膚科、JR仙台病院皮膚科、塩竈市立病院皮膚科、岩手県立胆沢病院皮膚科を研修準連携施設として加えた研修施設群を統括する研修プログラムである。更に、震災被災地域医療を広くカバーし、かつ地域医療の実践と研鑚を積むために、非常勤医師を派遣する診療支援施設も選定されている。なお、本プログラムは各研修施設の特徴を生かした複数の研修コースを設定している。(研修内容についてを参照のこと)

研修体制

研修基幹施設
東北大学病院皮膚科
指導医名 専門領域
研修プログラム統括責任者(指導医) 浅野善英(診療科長) 膠原病、乾癬
指導医 藤村卓 皮膚腫瘍
橋本彰 皮膚腫瘍、皮膚外科
髙橋岳浩 脱毛症、水疱症、血管炎
髙橋隼也 脱毛症、アレルギー性皮膚疾患
神林由美 皮膚腫瘍
大森遼子 乾癬
照井仁 乾癬、膠原病
八丁目直和 白斑
天貝諒 皮膚腫瘍

施設特徴

東北大学病院皮膚科では、地域での高次医療機関としての機能を果たすために、新患患者を含めて完全予約制の診療体制を構築している。一年間の新患紹介患者数は約3,000名で、主として稀少皮膚疾患や難治性皮膚疾患の紹介患者の病態解明、原因検索と診療に当たっている。週に一回の症例検討会では、新患患者の臨床所見と病理組織所見を供覧することで、担当患者以外の症例も経験することができる。専門外来として、アトピー外来、乾癬外来、脱毛外来、白斑外来、腫瘍外来、膠原病・血管炎外来、レーザー外来を設けており、先端医療に当たると共に病態探索を行っている。外来患者数は 1日平均100 名で、稀少皮膚疾患や難治性皮膚疾患を中心に豊富な経験を積むことが可能である。また、年間入院手術件数は 250-350例、外来での皮膚生検と局所麻酔下での皮膚小手術は年間700件ほど施行しているため、必要な手術経験を積むことができる。

リサーチマインドの養成

基礎研究の面では、いくつかのグループを作り、指導医との連携を強め、多様な研究結果を創出している。また、東北大学病院は国内で最初に認定された臨床研究中核病院であり、東北大学病院皮膚科においても医師主導治験や特定臨床研究をはじめとした臨床研究を多数行っている。臨床研究・基礎研究の両面からリサーチマインドを持った医療人を育成することを目標としている。そのために、担当患者の疾患病態解明を妥協すること無く追求し、学術大会等で成果を報告することを定期的に行う意識を持った人材を募集している。

自己学習環境

東北大学病院では、医中誌・PubMedの検索が可能であり、東北大学医学部図書館を介して多くの皮膚科領域を含めた医学和文・英文雑誌・論文を定期購読し、入手可能である。東北大学皮膚科では、病院内と医員室内においてネットワーク環境が整備されており、各自で電子検索と入手が可能な環境が整えられている。連携施設や準連携施設からの文献入手依頼にも随時対応しており、連携施設や準連携施設での研修時の自己学習にも不自由しない体制を支援している。

地域特徴

東北大学病院は宮城県内の医療を統轄する機関であり、研修連携施設と研修準連携施設が、宮城県を中心として東北地方にわたって配置されることで、広く地域医療を担っている(下記の研修連携施設、研修準連携施設の項を参照)。また、皮膚科医の常勤しない公立病院などの地域医療中核病院においては、皮膚科専門医・専攻医を定期的に派遣することで、地域皮膚科医療を支えている(下記の診療支援施設の項を参照)。また、指導医の常在しない研修準連携施設には定期的に指導医が診療支援に出向くなどして、適宜指導や相談を受けられる体制を整えている。また、研修連携・準連携施設で施行された病理組織標本は、東北大学病院病理部の院外病理システムにより、研修基幹施設の指導医によって皮膚病理診断が為される。

研修連携施設

  • 独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市宮城野区宮城野2-8-8

    • プログラム連携施設担当者

      古舘 禎騎(皮膚科医長、指導医)

  • 仙台市立病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市太白区あすと長町1-1-1

    • プログラム連携施設担当者

      草刈 良之(皮膚科部長)

  • 日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市太白区八木山本町2-43-3

    • プログラム連携施設担当者

      田畑 伸子(皮膚科部長、指導医)

  • 独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市青葉区台原4-3-21

    • プログラム連携施設担当者

      黒木 茂(皮膚科部長、指導医)

  • 東北薬科大学病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市宮城野区福室1-12-1

    • プログラム連携施設担当者

      川上 民裕(皮膚科教授、指導医)

  • 気仙沼市立病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県気仙沼市田中184

    • プログラム連携施設担当者

      芳賀 貴裕(皮膚科科長、指導医)

  • 日本赤十字社石巻赤十字病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県石巻市蛇田字西道下71番地

    • プログラム連携施設担当者

      佐藤 遥太(皮膚科部長、指導医)

  • 大崎市民病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県大崎市古川穂波3-8-1

    • プログラム連携施設担当者

      三井 英俊(皮膚科科長、指導医)

  • みやぎ県南中核病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県柴田郡大河原町字西38-1

    • プログラム連携施設担当者

      武藤 雄介(皮膚科科長)

  • 九州大学病院皮膚科

    • 所在地

      福岡県福岡市東区馬出3-1-1

    • プログラム連携施設担当者

      中原 剛士(皮膚科科長)

  • 東京大学医学部附属病院皮膚科

    • 所在地

      東京都文京区本郷7-3-1

    • プログラム連携施設担当者

      佐藤 伸一(皮膚科科長)

  • 帝京大学医学部附属病院

    • 所在地

      東京都板橋区加賀2-11-1

    • プログラム連携施設担当者

      多田 弥生(皮膚科科長)

研修準連携施設

  • 医療法人徳洲会仙台徳洲会病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市泉区高玉町9-8

    • プログラム連携施設担当者

      黒木 茂

  • 登米市立登米市民病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県登米市迫町佐沼字下田中25

    • プログラム連携施設担当者

      馬目 英明

  • 医療法人財団明理会イムス明理会仙台総合病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市青葉区中央4-5-1

    • プログラム連携施設担当者

      渡邉 昌彦

  • 公立刈田綜合病院

    • 所在地

      白石市福岡蔵本字下原沖36

    • プログラム連携施設担当者

      工藤 和浩(皮膚科科長)

  • JR仙台病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県仙台市青葉区五橋1-1-5

    • プログラム連携施設担当者

      江川 貞恵(皮膚科部長)

  • 塩竈市立病院

    • 所在地

      宮城県塩竈市香津町7-1

    • プログラム連携施設担当者

      出口 雅敏(皮膚科部長)

  • 岩手県立胆沢病院皮膚科

    • 所在地

      岩手県奥州市水沢区字龍ヶ馬場61番地

    • プログラム連携施設担当者

      大内 謙太郎(皮膚科科長)

診療支援施設

皮膚科医は常在しないが、本研修プログラムから定期的に皮膚科医を派遣することで、地域皮膚科医療を支えている医療機関

  • 国民健康保険川崎病院

    • 所在地

      宮城県柴田郡川崎町大字前川字北原23番1

  • 郡山医療生活協同組合 桑野協立病院

    • 所在地

      福島県郡山市島2-9-18

  • 南三陸病院

    • 所在地

      宮城県本吉郡南三陸町志津川字沼田44-3

  • 公益社団法人地域医療振興協会女川地域医療センター

    • 所在地

      宮城県牡鹿郡女川町鷲神浜字堀切山51-6

  • 医療法人社団 松柏会 至誠堂総合病院

    • 所在地

      山形県山形市桜町7-44

  • いわき市医療センター

    • 所在地

      福島県いわき市内郷厩町久世原16

  • 涌谷町国民健康保険病院

    • 所在地

      宮城県遠田郡涌谷町涌谷字中江南278番地

  • 医療法人 徳洲会 山形徳洲会病院

    • 所在地

      山形県山形市清住町2-3-51

  • 一般財団法人東北精神保健会 青葉病院

    • 所在地

      宮城県仙台市宮城野区幸町3-15-20

  • 独立行政法人国立病院機構 岩手病院

    • 所在地

      岩手県一関市山目字泥田山下48番地

  • みやぎ県南中核病院付属村田診療所

    • 所在地

      宮城県柴田郡村田町大字村田字西62

  • 独立行政法人国立病院機構 仙台西多賀病院

    • 所在地

      宮城県仙台市太白区鈎取本町2丁目11番11号

  • 公益財団法人宮城厚生協会坂総合クリニック

    • 所在地

      宮城県多賀城市下馬2-13-7

  • 独立行政法人国立病院機構 宮城病院

    • 所在地

      宮城県亘理郡山元町高瀬字合戦原100

  • 医療法人社団茶畑会 相馬中央病院

    • 所在地

      福島県相馬市沖ノ内3-5-18

  • 独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)仙台病院

    • 所在地

      宮城県仙台市青葉区堤町3-16-1

  • 公立相馬総合病院皮膚科

    • 所在地

      福島県相馬市新沼字坪ヶ迫142

  • 栗原市立栗原中央病院皮膚科

    • 所在地

      宮城県栗原市築館宮野中央3-1-1

  • 医療法人寶樹会 仙塩利府病院 皮膚科

    • 所在地

      宮城郡利府町青葉台2丁目2の108

  • 医療法人金上仁友会 金上病院 皮膚科

    • 所在地

      宮城県角田市角田字田町123

  • 一般社団法人やまとコミュニティホスピタル
    光が丘スペルマン病院 皮膚科

    • 所在地

      仙台市宮城野区東仙台6丁目7番1号

  • 地方独立行政法人 宮城県立病院機構
    宮城県立がんセンター 皮膚科

    • 所在地

      宮城県名取市愛島塩手野田山47−1

  • 石巻市立病院

    • 所在地

      宮城県石巻市穀町15番1号

皮膚科専門研修管理委員会

研修基幹施設には、専攻医の研修を統括的に管理するための組織として以下の研修管理委員会を置く。研修管理委員会委員は研修プログラム統括責任者、プログラム連携施設担当者、指導医、他職種評価に加わる看護師等で構成される。研修管理委員会は、専攻医研修の管理統括だけでなく専攻医からの研修プログラムに関する研修評価を受け、施設や研修プログラム改善のフィードバックなどを行う。専攻医は十分なフィードバックが得られない場合には、専攻医は日本専門医機構皮膚科領域研修委員会へ意見を提出できる。また、研修基幹施設は日本皮膚科学会および日本専門医機構からサイトビジットを受けることがある。研修管理委員会は、プログラムに対する外部からの監査・調査に基づいて、研修プログラムを改善する。

研修管理委員会委員

氏名 役職
委員長 浅野善英 東北大学病院皮膚科長
委員 藤村卓 東北大学病院皮膚科准教授
髙橋隼也 東北大学病院皮膚科講師、卒後研修センター委員
稲葉英恵 東北大学病院皮膚科外来看護主任
古舘禎騎 独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科医長
黒木茂 独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科部長
田畑伸子 日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科部長
三井英俊 大崎市民病院皮膚科科長
草刈良之 仙台市立病院皮膚科医長
川上民裕 東北医科薬科大学病院皮膚科教授

前年度皮膚科診療実績(研修基幹施設、研修連携施設、研修準連携施設)

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2022年度(令和4年度)実績 1日平均新患数
(人)
1日平均外来患者数
(人)
1日平均入院患者数
(人)
局所麻酔年間手術数
(含生検術)(件)
全身麻酔年間手術数
(件)
指導医数
(人)
東北大学病院 11.7 131.8 16.1 983 109 10
独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター 1.9 20.6 1.7 177 13 1
仙台市立病院 2.9 28.2 1.6 367 2 1
日本赤十字社 仙台赤十字病院 3.6 49.7 3.6 392 15 1
独立行政法人労働者健康福祉機構 東北労災病院 7.3 77.0 7.2 799 8 1
東北医科薬科大学病院 4.5 75.8 10.0 400 1 6
気仙沼市立病院 4.3 80.9 6.6 480 21 1
日本赤十字社 石巻赤十字病院 2.0 33.1 3.6 355 18 1
大崎市民病院 2.76 41.5 4.09 572 15 1
みやぎ県南中核病院 3.5 35.3 2.0 465 10 1
九州大学病院 7.3 92.5 19.6 1345 202 9
東京大学医学部附属病院 - 123.0 31.9 1227 133 13
帝京大学医学部附属病院 - 124.8 11.8 997 67 8
専門研修施設群合計 51.76 914.2 119.79 8559 614 54
医療法人徳洲会 仙台徳洲会病院 0.6 14.3 0.01 15 0 0
登米市立登米市民病院 6.4 26.1 1.9 30 0 0
医療法人財団 明理会 イムス明理会 仙台総合病院 0.86 19.3 2.1 39 0 0
公立刈田総合病院 2.33 19.23 1.0 20 0 0
JR仙台病院 2.2 21.8 0.1 65 0 0
塩竈市立病院 2.4 17.9 0.9 180 0 0
岩手県立胆沢病院 1.9 24.9 1.7 299 12 0
合計 68.45 1057.73 127.5 9207 626 54

募集定員

募集定員 12人

研修応募者の選考方法

書類審査および面接により決定(東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野のホームページ等で公表する)。また、選考結果は、本人あてに別途通知する。なお、応募方法については、所定の応募申請書と履歴書を東北大学大学病院卒後研修センターホームページよりダウンロードし記入の上、医師免許証のコピーと医学部卒業証明書を併せて提出すること。

東北大学大学病院卒後研修センターホームページ

申請時提出書類

応募申請書(所定書式、別紙1参照) 1通
履歴書(所定書式、別紙2参照) 1通
医師免許証のコピー 1通
医学部卒業証明書 1通

研修開始の届け出

選考に合格した専攻医は、研修開始年の3月31日までにプログラム研修開始届に必要事項を記載のうえ、プログラム統括責任者の署名をもらうこと。その後、同年4月30日までに皮膚科領域専門医委員会(メールアドレス読み込み中...)に通知すること。

研修プログラム 問い合わせ先

東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野 浅野 善英

E-mail. メールアドレス読み込み中...

tel. 022-717-7271 fax. 022-717-7361

到達研修目標

本研修プログラムには、いくつかの項目において、到達目標が設定されている。別冊の研修カリキュラムと研修の記録を参照すること。特に研修カリキュラムのp.26~27には経験目標が掲示しているので熟読すること。

研修施設群における研修分担

それぞれの研修施設の特徴を生かした皮膚科研修を行い、研修カリキュラムに掲げられた目標に従って研修を行う。

  1. 東北大学病院皮膚科では医学一般の基本的知識技術を習得させた後、難治性疾患、稀な疾患などより専門性の高い疾患の診断・治療の研修を行う。さらに医師としての診療能力に加え、教育・研究などの総合力を培う。専攻医研修期間中に少なくとも1年間は東北大学病院皮膚科での研修を行う。研修期間後期の東北大学病院皮膚科での研修では、皮膚悪性腫瘍に対する手術療法、化学療法、終末期医療を習得することも目標とする。
  2. 研修連携施設(独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科、仙台市立病院皮膚科、日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科、独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科、東北医科薬科大学病院皮膚科、気仙沼市立病院皮膚科、日本赤十字社石巻赤十字病院皮膚科、大崎市民病院皮膚科、みやぎ県南中核病院皮膚科)では、急性期疾患、頻繁に関わる疾病、日常皮膚科診療で頻度の高い疾患に適切に対応できる総合的な診療能力を培いつつ、地域医療の実践、病診連携を習得し、東北大学病院皮膚科の研修を補完する。また、皮膚生検や局所麻酔手術を中心として基本的な皮膚外科術を習得する。これらの研修連携施設または、指導医不在の一人医長として研修を行う準連携施設のいずれかで、原則として少なくとも1年間の研修を行う。
  3. 研修準連携施設である医療法人徳洲会仙台徳洲会病院皮膚科、登米市立登米市民病院皮膚科、医療法人財団明理会イムス明理会仙台総合病院皮膚科、刈田総合病院皮膚科、JR仙台病院皮膚科、塩竈市立病院、岩手県立胆沢病院皮膚科では指導医不在の一人医長として、最長1年間の研修を行う可能性がある。一人医長として研修する専攻医は、東北大学病院皮膚科の指導医と密に連絡を取り、診療の相談、カンファレンスへの参加を随時行う。これらの施設には、東北大学病院皮膚科の指導医が、定期的もしくは随時診療支援に訪れている。
  4. 診療支援施設は、定期的に皮膚科医を派遣することで、地域皮膚科医療を支えている医療機関である。研修基幹病院や研修連携病院、もしくは研修準連携病院に勤務しているときに、定期的に診療支援に行くことで、地域皮膚科医療の修練をおこなう。
  5. 研究施設;東北大学大学院医学系研究科を中心に、東北大学大学院医工学研究科、東北大学大学院情報科学研究科、東北大学東北メディカル・メガバンク機構、東北大学未来型医療創成センターと連携した研究体制を構築している。

研修内容について

研修コース

本研修プログラムでは、以下の研修コースをもって皮膚科専門医を育成する。 ただし、研修施設側の事情により希望するコースでの研修が出来ないこともあり得る。また、記載されている異動時期についても研修施設側の事情により変更となる可能性がある。

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コース 研修1年目 研修2年目 研修3年目 研修4年目 研修5年目
a 基幹 連携 連携 基幹 基幹
b 基幹 基幹 連携 連携 連携
c 連携 連携 基幹 基幹 基幹
d 基幹 連携 基幹(腫瘍) 基幹(腫瘍) 基幹(腫瘍)
e 基幹 連携 連携 準連携 基幹
f 基幹 連携 連携 大学院 大学院
g 連携 大学院 大学院 大学院 大学院
  1. 研修基幹施設を中心に研修する基本的なコース。研修1年目と最終年次1~2年間に大学で後輩の指導を行うことにより自らの不足している部分を発見し補う。連携施設は原則として1年ごとで異動するが、諸事情により2年間同一施設もあり得る。
  2. ただちに皮膚科専門医として活躍できるように連携施設にて臨床医としての研修に重点をおいたコース。
  3. 研修連携施設から研修を開始するコース。
  4. 研修3年目以降を基幹施設にて皮膚腫瘍治療を中心に研修し、皮膚外科医を目指すコース。
  5. 研修4年目に一人医長として研修準連携施設で研修し、地域医療の経験を積み、翌年大学にて研修するコース。
  6. 研修後半に、博士号取得のための研究を開始するプログラム。 博士号取得の基本的コース。
  7. 専門医取得と博士号取得を同時に目指すハイパーコース。多大な努力を5 年間持続する必要がある。特に4年目、5年目は濃密な臨床研修を行わないとカリキュラム修了は困難である。カリキュラムを修了できない場合は6年目も大学で研修することを前提とする。

    ※基礎講座の研究室で大学院生研究を行う場合には、皮膚科診療の実態により、研修期間として認められないことがある。研修プログラム責任者そして指導医とよく相談の上、研究テーマや所属研究室を決定する必要がある。

研修方法

研修基幹施設 東北大学病院皮膚科
外来

診察医に陪席し、外来診察、皮膚科的検査、治療を経験する。

病棟

病棟医長のもと数チームの診療チームを構成する。専攻医は指導医のもと担当患者の診察、検査、外用療法、手術手技を習得する。毎週の病棟回診で受け持ち患者のプレゼンテーションを行い、評価を受ける。東北大学病院皮膚科のカンファレンス、抄読会は週に1回開催されるので、参加し学習する。毎週の皮膚科病理カンファレンス、および隔週の病理部合同カンファレンスで症例発表を行い、評価を受ける。抄読会では1回/月英文論文を紹介する。研修の週間予定表は別紙3を参照のこと。院内開催の合同カンファレンス(CPC、整形外科・呼吸器科との合同分子標的薬カンファレンスなど)に参加し学習する。病院が実施する医療安全講習会や倫理講習会、感染症対策講習会に定期的に参加する。皮膚科学会主催の必須の講習会を受講し、年に2回以上筆頭演者として学会発表を行う。また、皮膚科関連の学会、学術講演会、セミナーに積極的に参加する。年に1編以上筆頭著者で論文を作成することを目標とする。

大学院(研究)

皮膚科内もしくは皮膚科以外の臨床教室、基礎教室にて皮膚科に関連する研究を行う。この期間、大学病院での研修および達成度評価・年次総合評価は不要とする。日中を大学病院にて1)と同様にフルタイムで研修する期間を半年ほど設けるが、その間は大学病院での研修および達成度評価・年次総合評価を必要とする。研修の週間予定表は別紙3を参照のこと。

研修連携施設

(各施設の週間スケジュールと診療の特色は別紙4を参照のこと)
独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科、仙台市立病院皮膚科、日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科、独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科、東北医科薬科大学病院皮膚科、気仙沼市立病院皮膚科、日本赤十字社石巻赤十字病院皮膚科、大崎市民病院皮膚科、みやぎ県南中核病院皮膚科:指導医の下、地域医療の中核病院の勤務医として、第一線の救急 医療、処置、手術法を習得する。院内皮膚科のカンファレンス、抄読会に週1回参加し学習する。東北大学病院皮膚科のカンファレンス、抄読会は可能なときに参加し学習する。皮膚科学会主催の必須の講習会を受講し、年に2 回以上筆頭演者として学会発表を行う。皮膚科関連の学会、学術講演会、セミナーに積極的に参加する。地方会では発表を適宜行う。病院が実施する医療安全講習会や倫理講習会に定期的に参加する。

研修準連携施設

(各施設の週間スケジュールと診療の特色は別紙4を参照のこと)
医療法人徳洲会仙台徳洲会病院皮膚科、登米市立登米市民病院皮膚科、医療法人財団明理会イムス明理会仙台総合病院皮膚科、刈田総合病院皮膚科、JR仙台病院皮膚科、塩竈市立病院皮膚科、岩手県立胆沢病院皮膚科では現在指導医が不在であるが、地域医療を担う重要な病院である。皮膚科医として独立した診療が出来るよう経験と知識をより深化するため専門研修の後半に1年間に限り、1人での診療を行うことがある。また、大学病院および近隣の指導医のいる研修連携施設(独立行政法人国立病院機構仙台医療センター皮膚科、仙台市立病院皮膚科、日本赤十字社仙台赤十字病院皮膚科、独立行政法人労働者健康福祉機構東北労災病院皮膚科、東北医科薬科大学病院皮膚科、気仙沼市立病院皮膚科、日本赤十字社石巻赤十字病院皮膚科、大崎市民病院皮膚科、みやぎ県南中核病院皮膚科)に患者紹介や診療相談を行うことにより、病診連携を習得する。
研修準連携施設においては指導医不在の状況となるため、東北大学病院皮膚科の指導医が、定期的もしくは随時診療支援に訪れ、症例検討や手術を含めた技術指導を行う。

研修の年間予定表
行事予定
4
1年目
研修開始。皮膚科領域専門医委員会に専攻医登録申請を行う。
2年目以降
前年度の研修目標達成度評価報告を行う
5 -
6 日本皮膚科学会総会(開催時期は要確認)
7 日本皮膚科学会東北6県合同地方会(開催時期は要確認)
8
研修修了後(6年目以降)
皮膚科専門医認定試験実施
9 日本皮膚科学会南東北3県合同地方会(開催時期は要確認)
10
試験合格後(6年目以降)
皮膚科専門医認定
11 日本皮膚科学会東部支部会(開催時期は要確認)
12 研修プログラム管理委員会を開催し、専攻医の研修状況の確認を行う(開催時期は年度によって異なる)。
1 -
2
5年目
研修の記録の統括評価を行う。
3

日本皮膚科学会宮城地方会(開催時期は要確認)
当該年度の研修修了し、年度評価を行う。

5年目
皮膚科専門医受験申請受付
コアコンピテンシー(医療倫理、医療安全、感染対策など)の研修計画

基幹研修施設である東北大学病院では、専攻医研修においてコアコンピテンシー研修に相当する医療倫理講習会、医療安全講習会、感染対策講習会を1年に1回以上受講することが義務づけされており、東北大学病院での研修中は、必須研修項目として受講する予定である。これらの院内講習会は、2017年度以降に日本専門医機構認定講習会となるべく、東北大学病院として申請準備を随時行っている。連携施設においても同様の講習会が行われている。
また、日本皮膚科学会主催の総会・支部学術大会においても、コアコンピテンシー研修に相当する医療倫理講習会、医療安全講習会、感染対策講習会の制定計画があり、2017年度以降の学術大会参加時に受講可能である。医療倫理講習会、医療安全講習会、感染対策講習会のコアコンピテンシー研修を専攻医期間中に受講することを必須とする。

各年度の目標

1、2年目
主に東北大学病院皮膚科において、カリキュラムに定められた一般目標、個別目標(1.基本的知識 2.診 療技術 3.薬物療法・手術・処置技術・その他治療 4. 医療人として必要な医療倫理・医療安全・医事法制・ 医療経済などの基本的姿勢・態度・知識 5.生涯教育)を学習し、経験目標(1.臨床症例経験 2.手術症例経験 3.検査経験)を中心に研修する。
3年目
経験目標を概ね修了し、皮膚科専門医に最低限必要な基本的知識・技術を習得し終えることを目標にする。
4、5年目
経験目標疾患をすべて経験し、学習目標として定められている難治性疾患、稀な疾患など、より専門性の高い疾患の研修を行う。3年目までに習得した知識、技術をさらに深化・確実なものとし、生涯学習する方策、習慣を身につけ皮膚科専門医として独立して診療できるように研修する。専門性を持ち臨床に結びついた形での研究活動に携わり、その成果を国内外の学会で発表し、論文を作成する。さらに後輩の指導にもあたり、研究・教育が可能な総合力を持った人材を培う。
毎年度
日本皮膚科学会主催教育講習会を受講する。また、仙台を中心に行われる日本皮膚科学会地方会(日本皮膚科学会宮城地方会、日本皮膚科学会宮城・福島・山形3県合同地方会、日本皮膚科学会東北6県合同地方会、年間計4地方会)には可能な限り出席する。各疾患の診療ガイドラインを入手し、診療能力の向上に努める。PubMed などの検索や日本皮膚科学会が提供するE-ラーニングを受講し、自己学習に励む。

研修実績の記録

  1. 「研修手帳」を、日本皮膚科学会ホームページからダウンロードし、利用すること。
  2. 専攻医研修管理システムおよび会員マイページ内に以下の研修実績を記録する。経験記録(皮膚科学各論、皮膚科的検査法、理学療法、手術療法)、講習会受講記録(医療安全、感染対策、医療倫理、専門医共通講習、日本皮膚科学会主催専攻医必須講習会、専攻医選択講習会)、学術業績記録(学会発表記録、論文発表記録)。
  3. 専門医研修管理委員会はカンファレンスや抄読会の出席を記録する。
  4. 専攻医、指導医、総括プログラム責任者は専攻医研修管理システムを用いて下記(M)の評価後、評価票を毎年保存する。
  5. 「皮膚科専門医研修マニュアル」を、日本皮膚科学会ホームページからダウンロードし、確認すること。特に p.15~16では「皮膚科専攻医がすべきこと」が掲載されているので注意すること。

研修の評価

診療活動はもちろんのこと、知識の習熟度、技能の修得度、患者さんや同僚、他職種への態度、学術活動などの診療外活動、倫理社会的事項の理解度などにより、研修状況を総合的に評価され、「研修の記録」に記録される。

  1. 専攻医は「研修の記録」のA.形成的評価票に自己評価を記入し、毎年3月末までに指導医の評価を受ける。また,経験記録は所定の評価期間内に指導医の確認を受ける。
  2. 専攻医は年次総合評価票に自己の研修に対する評価、指導医に対する評価、研修施設に対する評価、研修プログラムに対する評価を記載し、指導医に提出する。指導医に提出しづらい内容を含む場合、研修プログラム責任者に直接伝えることとする。
  3. 指導医は専攻医の評価・フィードバックを行い年次総合評価票に記載する。また、看護師などに他職種評価を依頼する。
    以上を研修プログラム責任者に毎年提出する。
  4. 研修プログラム責任者は、研修プログラム管理委員会を開催し、提出された評価票を元に次年度の研修内容、プログラム、研修環境の改善を検討する。
  5. 研修プログラム責任者は、研修修了時に研修到達目標のすべてが達成されていることを確認し、総括評価を記載した研修修了証明書を発行し、皮膚科領域専門医委員会に提出する。

研修の休止・中断、異動

  1. 研修期間中に休職等により研修を休止している期間は研修期間に含まれない。
  2. 研修期間のうち、産休・育休に伴い研修を休止している期間は最大6ヶ月までは研修期間に認められる。なお、出産を証明するための添付資料が別に必要となる。
  3. 諸事情により本プログラムの中断あるいは他の研修基幹施設のプログラムへ異動する必要が生じた場合、すみやかにプログラム統括責任者に連絡し、中断あるいは異動までの研修評価を受けること。

労務条件、労働安全

労務条件は勤務する病院の労務条件に従うこととする。
給与、休暇等については各施設のホームページを参照、あるいは人事課に問い合わせること。なお、東北大学病院皮膚科における当直・オンコール業務はおおむね2〜3回/月程度である。ただし、あえて言及するまでもないことではあるが、担当患者の急変時や災害時・緊急手術時などおいては、規定された労務条件の時間外等であっても適宜服務に当たることが倫理的・人道的な医療人に求められることであり、医師として当然に対応すべきことを自覚して本プログラムに申し込むこと。

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